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コトノハの調べ

ここはPBW、学園伝綺RPG【SilverRain(シルバーレイン)】世界に居る桜月・雛乃のブログサイトです。 主に活用される【綴り語り】は 、雛乃が出逢った人 場所がそのまま反映されます。 特にその事に関しての告知をしませんが、もし、その内容に不快を感じるならすぐ削除させて頂きます。 ですが出来るなら、どうか寛大なご理解と共にお許し頂けるととても嬉しく思います。

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【第四夜】暗雲・嵐の予兆


両親がこの世を去り、兄との2人暮らしが始まる
一緒に過ごせる時間も短くなったけど
決して淋しいとは言わない・・言えなかった

兄が大学を辞め、働いている事を知っているから
その兄が最近疲れた顔をしてるのが心配

「遅くなってごめんね雛乃。今ご飯の支度するからね」
兄はちゃんと休めているのだろうか?

「・・お兄ちゃん・・ひなだって少しくらいお手伝い出来るよ?
だから・・あんまり無理しないで・・」
雛乃は自分の出来る限りの事はしたいと思ってる

だが兄は
「そんな事雛乃が気にしなくて良いんだよ?
僕は大丈夫だから」
雛乃の頭を撫でながら休む間もなくキッチンに向かう

(ひなだって・・出来るのに・・・)
兄の後姿を見つめるばかりだった

「あ・・そうだ雛乃この包みを開けてごらん」
一通り終え、ソファでくつろいでいる時
兄が雛乃に大きな包みを渡す
「・・?・・なぁに・・?・・」

兄に尋ねる雛乃に
「雛乃には淋しい思いをさせてるんじゃないかと思ってね
あるお店で見つけてきたんだよ?
気に入ってくれると嬉しいけど・・」
包みを開けてる雛乃に微笑みながら答える

中から出てきたのは・・
「わぁぁぁ・・・・うさぎのぬいぐるみ・・・」
瞳をキラキラさせそのぬいぐるみをぎゅってしてる

「お兄ちゃん・・お兄ちゃん・・嬉しい・・ありがとぉ・・」
うさぎのぬいぐるみをぎゅってしながら
飛びつくように兄に抱きつく

そんな雛乃を抱きとめながら
「気に入ってもらえて嬉しいよ・・雛乃の新しいお友達だよ?
淋しくないよね・・?」

何気ない兄の一言が雛乃には何か引っかかる。兄を見上げ
「・・・お兄ちゃん・・どこか行っちゃ・・・の・・?・・」

不安げに見つめる少女に
「・・・・雛乃・・もしお兄ちゃんが居なくなったら
・・どうする?・・」

考えても見ない一言が兄から返ってきた。雛乃は涙をため
「やだっ・・何処にも行っちゃ・・・行っちゃ・・やぁ・・」
力いっぱいぎゅっと抱きついて泣きじゃくる

そんな雛乃をなだめるように
「ごめん・・・ごめんね・・もしって話だよ・・
僕だって雛乃を残してどこかに行く事なんて出来ない
大丈夫。何処にも行かないよ・・」
それ以上兄はこの少女に何も告げる事が出来なかった

「ひっく・・一人にしないで・・一人にしちゃ・・やなのぉ・・」

大切な誰かがこれ以上自分の前から居なくなるなんて
そんなの絶対にやだ
も・・・大切な誰かを失いたくない・・
今にも消えて居なくなってしまいそうな錯覚を憶え
雛乃は、この大きな暖かい温もりを無くしたくなくて
兄に離れなかった
そんな雛乃を兄はただ抱きしめるしかなかった

次の日の朝
「雛乃・・今日は少し遅くなりそうなんだ。ちゃんと戸締りして
夕飯は冷蔵庫に作ってあるから、温めて食べるんだよ」

「・・・うん。解った・・」
昨日の兄の言葉が雛乃を暗くさせる

「・・・それじゃ行ってくるね」
少し溜息をつきながら、雛乃が元気が無い原因は解ってる
兄は雛乃の頭を撫で家を出る



「桜月に続いて君までこんな事になるとは・・・」
ここは両親の知り合いの個人病院
両親が亡くなって、色々相談にのってくれてる
唯一信用できる大人の一人だ

「君の病気は手の施しようがない長くて1ヶ月・・・
医者として不甲斐ない
大切な友人を失い、またこうしてその息子まで
何も出来ないなんて本当情けないよ
何の為の医者なんだろうね」
はき捨てるように言う

「先生・・そんな自分を責めないで下さい
体の不調を予兆してたのに
僕が放っておいたのが悪いんですから
こうして大切な妹を残して逝こうとする
・・・・・・むしろ自分が憎いですよ」と自嘲気味に笑う

「僕は、僕の事を受け入れるにはまだ幼い雛乃が心配です
このような事、先生に頼むのは筋違いかも知れませんが
どうか・・妹の支えにはなっては頂けないでしょうか?
後見人として・・お願いしたのです
親戚の者は雛乃を良く思ってない
だから僕が居なくなった時雛乃が阻害されたら・・僕は・・」
拳を見つめながら、唇を噛む

そんな兄を見た医者は
「私は君達の身内ではないが
出来るだけのサポートはするつもりだよ
それが桜月に何も出来なかった私の償いになるのならね」

「ありがとうございます」深々と頭を下げる

「君もあまり無理しないように命を削るようなものだからね
何か困った事があったら、すぐ相談して来なさい」

「・・・はい。今は雛乃と出来るだけ一緒に居てやりたいです
・・・いいえ・・僕自身もそうしたいと思います」



雛乃は空を見上げてる
「お父さん・・お母さん・・今日はど・・して・・現れないの?・・
ひな・・コワイ・・・お兄ちゃんまで連れて行かないで・・・」

雛乃の声は虚しく響く

星が一つも無く
どんよりと雲がかかっており
今にも泣き出しそうな夜空だった

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プロフィール

HN:
桜月・雛乃
年齢:
20
性別:
女性
誕生日:
1997/02/02
職業:
フリッカースペード
趣味:
詩(歌)を考える事
自己紹介:
【カテゴリー説明】

☆綴り語り
 ⇒出逢い・経験した物語を綴る場所

☆詩
 ⇒自分のお気に入りの詩紹介・もしくは想う事を詩に書き記した場所

☆イラスト絵日記
 ⇒完成したイラストを雛乃が日記で紹介する場所

☆雛乃日記
 ⇒雛乃の呟き場所

☆影さん事情
 ⇒PLの呟き場所

【呼び方】

☆下級生・同級生
⇒《女の子》名前+ちゃん
  《男の子》名前+くん

☆上級生
⇒《女の子》名前+お姉ちゃん
 《男の子》名前+お兄ちゃん


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【hina-usa@hotmail.co.jp】

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